
冷凍食品といえば、お弁当のおかずやおつまみ、
いまでは、美味しいパスタなどの麺類も多いですよね。
最近の日本の冷凍食品は急速冷凍で冷凍保存しているものが多く、
コンビニやスーパーなどで売られている一般的な冷凍食品は基本的にこの急速冷凍が使われています。
そんな冷凍食品文化になりつつある日本ですが、
皆さんは冷凍食品にも賞味期限や消費期限があるのはご存知でしょうか?
実は日本で売られている冷凍食品には、賞味期限や消費期限が必ず記載されています。
しかし、冷凍庫に入れているとついつい忘れがちになる冷凍食品。
賞味期限や消費期限なんてすぐに切れてしまいますよね。
冷凍されている食品に賞味期限や消費期限・・・
一体どういう設定根拠があって記載されているのかまとめてみました。
◆冷凍食品も賞味期限か消費期限の記載は義務
冷凍食品の賞味期限は製造日から1年位のものもあれば、3ヶ月~4ヶ月、短いものでは1ヶ月~2ヶ月の商品もありますよね。
日本では食品に対して基本的に賞味期限か消費期限を設定し、
商品に記載する義務があります。
不適切な期限を設定し、販売すると食中毒等の問題が発生する原因になります。
それは冷凍食品でも同じことです!
日本で売られている冷凍食品には必ず賞味期限化消費期限が記載されています。
◆冷凍食品の賞味期限と消費期限
今更ですが皆さんは賞味期限と消費期限の違いってご存知でしょうか?・賞味期限
未開封で定められた方法で保存した場合、安全性と風味などの品質を保つことが可能だと認められた期間のことを
言います。
賞味期限は、冷凍食品やハム、レトルト食品など
品質の劣化が比較的穏やかな食品が対象なので
賞味期限を過ぎたからと言って、すぐに食品が食べられなくなってしまうというわけではありません。
冷凍食品は冷凍されているため、
一般的な食品に比べ長期間保存が可能です。
そのため基本的には消費期限ではなく、
賞味期限が設定されていることが多いです。
・消費期限
未開封で定められた方法で保存法で保管した場合、
腐敗、変色、などの品質の劣化によって
安全性を損なうことがないと認められる期限のことを言います。
お弁当やサンドイッチ、お惣菜、ケーキなど劣化が起こりやすく、
比較的保存がきかない食品が対象で、
製造後5日以内で品質が急速に劣化する食品が対象になります。
◆冷凍食品の賞味期限と消費期限の設定根拠
消費者庁は賞味期限や消費期限の決め方として、期限を設定する食品についての責任を負う製造業者などが科学的・合理的根拠をもって
適正に設定すべきとする
「食品期限表示の設定のためのガイドライン」というものを出しています。
・微生物試験
・科学的、合理的根拠として理化学試験
・官能評価
という3つの試験をして、食品の期間が設定されて賞味期限、消費期限として食品に表示されます。
◆冷凍食品の賞味期限を設定するための検査
冷凍食品は冷凍されているため、一般的な食品に比べ長期間保存で、賞味期限が設定されていることが多いです。
簡単に冷凍食品の賞味期限を設定するための検査をご紹介します。
一定の条件に保存しながら
・微生物検査
・理化学検査
・官能検査
の3つの検査を実施し、その結果から製造者自身が期限を決定し表示する必要があります。
・微生物検査
大腸菌などの細菌数を調べ、
製造日からの品質の劣化を微生物学的視点から評価し、設定する方法です。
・理化学検査
粘りや濁り、比重、pHなどを測定して
製造日からの品質の劣化を理科学的視点から評価し、設定する方法です。
・官能検査
目でみて、匂いをかいでみてどんな状態であるかを調べ、
食品の性質を人間の感覚である、味覚や嗅覚などを
用いて評価する方法です。
一般社団法人日本冷凍食品協会では、冷凍食品は比較的期限が長いことから、
別途期限表示のための要領として、
「冷凍食品の期限表示実施要領」を作成しています。
一般社団法人日本冷凍食品協会の「冷凍食品の期限表示の実施要領」
◆アイスには賞味期限がない
冷凍食品には必ず賞味期限か消費期限が設定され、記載されていると紹介しましたが、実はアイスには賞味期限、消費期限が記載されていません。
それはアイスクリームには賞味期限がないからです。
アイスクリーム類は、-18度以下での冷凍保存の状態に
おいては微生物は増殖しないこともあり
風味や色の変質がごくわずかしか生じないので、安定している食品ということで
賞味期限の設定がされておりません。
これらは法律でもと定められており、
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」
「加工食品品質表示基準」に
「アイスクリーム類にあっては、期限及びその保存方法を省略することができる」
と定められています。